2限の時間帯は相棒のFさんとの「ランボー読書会」を楽しみました。

 2限の時間帯は相棒のFさんとの「ランボー読書会」を楽しみました。いつものようにミシェル・ビュトールの『ランボーに関する即興』を読んだのですがヴェルレーヌに付いての言及が有り「ヴェルレーヌはランのボーの生活に於いて基本的な役割を果たしただけでなく、ランボーの作品を広めたことに関しても一役を努めたと有り納得したものでした。ランボーの詩からの引用も多かったですね。「虱をとる女たち」が2回も引用されていました。「子供のおでこが赤いかゆみの騒乱に悩まされつつも漠とした夢の白いむらがりをこいねがっているとき銀色に光る爪の華奢な指を持った素敵なふたりのお姉さんがベッドの傍らにやって来る。」と有り私もかゆくなってしまいます。
 「ランボー読書会」を終えて、学生食堂の2階で鉄板を食べようと思ったのですが、鉄板は売り切れで1階に降りてカツカレーを食べました。ここまで来ると学生食堂では鉄板を売る気が無いものだと思いました。早めに到着した「ヨーロッパの文学」の採点を済ませておきました。「『星の王子さま』から伝わること」、「『ゴリオ爺さん』に於ける技法と社会背景」「『レ・ミゼラブル』から読み解く19世紀」、『レ・ミゼラブル』が有りどれも良く書けていました。
 5限の3年生のゼミでは夏目漱石の『文鳥夢十夜』(新潮文庫)を輪読しました。先ずは「猫の墓」を読みました。漱石が飼っていた猫が死んでしまった話です。「下女が裏の物置に薪を出しに行った時はもう固くなっていて古い竈の上に倒れていた。(中略)猫の命日には、妻がきっと一切の鮭と、鰹節を掛けた一杯の飯を墓の前に供える。その他「温かい夢」を読みました。後半部分に「その時南から吹く温かい風に誘われて、長閑な楽の音が細く長く、遠くの波の上を渡ってきた。」と有りロマンチストとしての漱石を思い出しました。スーラの絵画を紹介するDVDを観てから学生諸君の近況を尋ねる文章を書いてもらいました。