サントリー美術館で生誕三百年「同い年の天才絵師伊藤若冲と蕪村」を観賞しました。

 午後は12時21分発の快速新木場行きで移動を開始しました。幸い座席を確保できたので、森岡正博さんと+寺田にゃんこふさんの『まんが哲学入門』(講談社社現代新書)を読みました。「時間論」「存在論」「「私」とは」「生命論」の四章から成る作品です。誕生肯定と言う所に落ち着くところが大好きです。新宿で乗り換えて大江戸線で六本木に向います。東京ミッドタウンの三階にはサントリー美術館が有ります。サントリー美術館で生誕三百年「同い年の天才絵師伊藤若冲と蕪村」を観賞しました。先ず四階の会場に入ると朱塗りの碗が有り伊藤若冲の梅図が塗られれています。伊藤若冲の「雪中雄鶏図」が有り、雪景色の中で、地面に残る餌を探す雄鶏を描いたもので、何だか貧相な顔をしていました。「紫陽花白鶏図」はうずくまっている一羽の鶏を描いたもので紫陽花の葉には虫食い穴や病斑が目立ち病んでいると思いました。伊藤若冲糸瓜群虫図」は糸瓜の葉脈や昆虫の肢体を克明に描き出し、緑と黄を基調としたモノトーンの彩色を施しています。その精密な描写に驚いたものでした。与謝蕪村の「三俳禅図」は蕪村が丹後宮津に滞在中に信仰を結んだ三人の浄土宗の僧侶が戯画的に描かれています。伊藤若冲の「松に鸚鵡図」は画面の中央に白い鸚鵡が留まっていて、生き生きとした表情をしています。伊藤若冲の「雪中雄鶏図」はパネルに寄ると「雪の積もった作中で一羽の雄鶏が片足で立ってポーズを決めています。真っ赤な鶏冠が目立ちます。厳寒を耐え忍ぶ雄鶏の勇敢さが伺えます。伊藤若冲の「寒山十得図」は奇行で知られた禅僧の寒山と十得を描いたもので左の寒山が見せるからりとした笑顔が魅力的に感じたものでした。三階に降りると伊藤若冲の「蔬采図押絵屏風」が有り蕪、瓜、蓮、大根、里芋、南瓜、松茸、茄子などの野菜が戯画風に描かれていて笑ってしまったものでした。伊藤若冲の「象と鯨屏風」は右側に象と左側に鯨を描いたものでどちらも獰猛な顔をしているので驚いたものでした。