東京ステーションギャラリーで「ピカソと20世紀美術」を観賞しました。

 午後は12時41分発の快速新木場行きで移動を開始しました。車中で幸い座席を確保できたので、川上弘美さんの『七夜物語』を読みました。赤羽で乗り換えて快速鎌田行きで移動を続けました。東京駅で下車して丸の内北口を出ると東京ステーションギャラリーはすぐ近くです。1000円のチケットを買って三階に上がると「ピカソと20世紀美術」を観賞できます。パブロ・ピカソの「座る若い男」が有りデフォルメされていない男の絵でなかなかハンサムに描かれています。パブロ・ピカソの「貧しき食事」は左に盲目の男性と右には虚ろな目をした女性が居てテーブルには空っぽの皿が置かれています。テーブルの上には小さなパンが置かれていて貧しい食事を思わせられました。アンドレ・ドランの「褐色の座裸婦」はパネルに寄ると強烈な色彩を特徴とする「フォーブ(野獣)派」様式を開花させたそうで、画面も人を引き付けるような目付きをしています。七角形の部屋に入るとジュルジュ・ルオーの版画が九点が有り中でも「神よ、我を憐れみたまえ、御身の大いなる慈悲によりて」は太陽が輝いて哀れな男を見下ろしていて哀れな男は社会の底辺に居る人々を表しているそうです。二階に降りるとシュルレアリスムの展示が有りポール・デルヴォーの作品の「無題」が有ります。裸体の女が二人居て乳房と恥毛を現して居ます。現実には有り得ない光景だと思ったことでした。フランシス・ベーコンの「横たわる人物」は上半身と下半身が椅子に食い込んで半分に分かれています。パネルに寄ると人物のモデルは高名な批評家ミシェル・レリスで有るそうで意外な感じがしたものでした。上野に舞い戻って国立西洋美術館の常設展を観賞しました。今日は外国人の方が多かったですね。カミーユピサロの「立ち話」やピエール・オーギュスト・ルノワールの「アルジェリア風のパリの女たち(ハーレム)」を楽しんで、それから世紀末の幻想近代フランスのリトグラフィーを観賞しました。リュック・オリヴィエ・メルソンの「サロメ」はヨハネの首を載せた血の滴る盆と剣を抱えて落ち着き払うサロメの姿には妖艶さが漂いますが、一方で白い衣をは清純さを想像させます。複雑な女性だと思ったことでした。国立西洋美術館印鑑を押しての自宅に帰りました。