パナソニック汐留ミュージアムで「ルオーとフォーブの陶磁器」を観賞しました。

 午後は12時1分の快速新木場行きで移動を開始しました。車中では幸い座席を確保できたのでアラゴンがドミニック・アルバンと対談している『アラゴン、自らを語る』(富岡書房)を読みました。「実生活上の事実を、それに変容を加えながら利用するという私の傾向がすでに現れているのが眼にとまります。私はいわば「言葉屋」だったのです。」など創作の秘密を明らかにする言葉が赤裸々に語られています。赤羽で乗り換えて12時14分発の快速磯子行きに乗りました。新橋で下車して汐留口を出て地下街を真っ直ぐ進みます。パナソニック汐留ミュージアムで「ルオーとフォーブの陶磁器」を観賞しました。先ず会場に入るとアンドレ・メテの「小インク壺青と緑の斑模様」が有り色付けの色も青と緑の段だらで美しいものでした。ジャン・ブリュメの「アンドレ・メテの肖像」は髭を生やした肖像で職人肌の感じを受けました。アリステッド・マイヨールの「花瓶踊る女」は壺の上に踊る女が描かれていて、ふっくらと壺の丸みの上に繊細で軽く撫でるような線で描かれています。優しい雰囲気を感じたものでした。モーリス・ド・ブラマンクの「村」は家々が建ち並ぶ風景で青い空に覆われて、日差しもたっぷりと有ります。ジャン・ピュイの「大皿女性の肖像」は大皿に女性の姿を描いたもので、パネルに寄ると神話の女神たちや動物たちを、ユーモアたっぷりに描いたそうで大胆に描かれた女性も微笑みを湛えています。アンドレ・ビランの「静物」は苺、枇杷などを描いたもので、バランスが良く描かれています。ピエール・ラプラードの「バラを持った婦人」は髪にバラを付けようとしている画面で目の前には瓶と果物が有ります。なかなか綺麗な女性でした。アンリ・マティスの「中国の花瓶」は一人の女性が読書をしている構図で、近くにはバラを生けた花瓶が見えます。女性は黄色いドレスを着ていて黒い髪と良く合っていました。ジュルジュ・ルオーの「水浴の女たち(構成)」は四人の裸婦像を描いたもので画面を緻密に構成していてリズムが感じられました。ジョルジュ・ルオーの新収蔵品「アクロバット(軽業師?)」が有り顔も無く、片方の腕で翳っている頭を支えています。他方の腕は肘を曲げて手を頭に置いた身振りをしています。まさにアクロバティックな光景だと思ったことでした。