東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館で「ユトリロとヴァラドン 母と子の物語」を観賞しました。

 12時21分の快速新木場行きで移動を開始しました。車中では幸い座席を確保できたので、アン・モロウ・リンドバークの『海辺からの贈物』(新潮文庫)を読みました。「そして私はものを考える時は鉛筆を手に持っていたほうがいいので、いつの間にか書き出した。」(中略)「そして本は読まれず、鉛筆は折れて、紙は雲一つない空と同じ状態のままになっている。(中略)「忍耐が第一であることを海は我々に教える。忍耐と信仰である。我々は海からの贈物を待ちながら、浜辺も同様に空虚になってそこに横たわっていなければならない。」と有りました。新宿で下車してモザイク通りを抜けて歩きます。東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館はすぐ近くです。「ユトリロとヴァラドン 母と子の物語」を観賞しました。シニア料金1000円を払って会場に入るとヴァラドンの「編み物をする若い女」が有り糸針の先に精神を集中している女の姿で髪に赤いリボンを付けていて顔は緊張しています。シュザンヌ・バラドンの「自慢の愛犬」は最愛の友であった、私の自慢だった愛犬の死と記されていて、1908年5月23日に亡くなったとの事でした。第2章はヴァラドンの再婚とユトリロの「白の時代」と題されていてシュザンヌ・バラドンの「画家の母」が有り皺だらけの女性像で青いスカートを履いてドレスは灰色です。その上、黒い襟巻きを巻いていて老人の顔を強調しています。モーリス・ユトリロの「小さな整体拝受者」、トルシー=アン=ヴァロワの教会は白い教会で高い所に時計が付いています。シュザンヌ・バラドンの「モーリシア・コキオの肖像」は豊満な女性像で花々が建ち並んでいる中に堂々と立っています。シュザンヌ・バラドンの「花瓶の中のリラの花束」は美しいですね。タイトル通りの画面なのですが、リラの花が美しくて驚いてしまいました。シュザンヌ・バラドンの「自画像」は短髪で四角い顔をした自画像で気性が荒そうな感じを受けました。ピエール・オーギュスト・ルノワールの「帽子の女」は女性を美しく描くルノワールの才能が光っていて、ふくよかな線で纏められていました。