国立西洋美術館はシニアは無料で見られるので見てみました。

 午後は12時1分の快速新木場行きで移動を開始しました。車中ででは幸い座席を確保できたのでジャン・グルニエの『孤島』(竹内書店)を読みました。「幸福の島」の末尾にこんな言葉が有ります。「全然思ってもいないときにふと目にする、海にただよう花々のきみたち、海藻よ、水死体よ、眠っているかもめよ、船首でおしのけられるきみたち、ああ、それらの私の幸福の島々よ!」と有りカトリックの連?を思い出します。上野の森美術館で「明日をひらく絵画」を観賞しました。佐山修の「忘れたオブジェ」はコミカルな兎が真ん中に居て、ガラスの上に立っています。千石裕美の「明日はもっと遠くまで、次の日はさらに向こうまで」は大きな裸の足の近景が有り、その中に裸の男女が駆け抜けていく画面でユーモラスな印象を受けたのもでした。市川順子の「刻」は大きな木製の足が有りその下は機会で埋められています。中野いずみの「みんな生きている」は黒人の手や黄色人種の手が並べられていて、どれも皺が寄っています。中野の悪意が感じられたものでした。国立西洋美術館はシニアは無料で見られるので見てみました。地下の会場に入るとオーギュスト・ロダンの「バルザック」が有り余り似ていなかったという印象でした。同じ作者の「うずくまる女」は自分の左手で左の乳房を掻きむしっているブロンズ像で、悩んでいるような表情をしています。アンドレア・デル・サルトの「聖母子」は赤い衣装を着て、聖母が左手でキリストを抱きいています。ベーテル・パウルルーベンスの「眠る二人の子供」はあどけない顔をして眠っている二人の子どもを描いたもので二人とも金髪で?は真っ赤です。薄目を開けて眠っているのが何とも微笑ましく感じられました。マリー=ガブリエル・カペの「自画像」は自身に満ちた女の自画像で髪には青いリボンを付けてドレスも青い色です。晴れやかな眼差しをこちらに向けています。ピエール・オーギュスト・ルノワールの「アルジェリハ風のパリの女たち(ハーレム)」や同じ作者の「帽子の女」、カミーユピサロの「立ち話」を楽しみました。一階に降りるとウィリアム・アドルフ・ブーグローの「少女」やポール・ゴーガンの「海辺に立つブルターニュの少女たち」、ピエール・オーギュスト・ルノワールの「ばらをつけた女」などを楽しんで帰路に着きました。(写真はマリー=ガブリエル・カペの「自画像」です。)