Bunkamuraザ・ミュージアムで「ボッティチェリとルネサンス フィレンツェの富と美」を観賞しました。

 午後は12時1分の快速新木場行きで移動を開始しました。車中では幸い座席を確保できたので『アラゴン、自らを語る』(富岡書房)を読みました。第一部にはこんな言葉が有ります。「病気の少年ドンビーが、転地療法に連れていかれた海岸で、海を前にして、同じ言葉を際限なく繰り返す。そして、しまいにその繰り返される言葉が意味を失ってしまう。あの二篇の詩はどちらも、私に強烈な印象を与えたこの行為を詩にかえたものなのです。」と有りました。渋谷で下車して文化村を目指しました。Bunkamuraザ・ミュージアムで「ボッティチェリルネサンス フィレンツェの富と美」を観賞しました。富の源泉フィオリーノの金貨が有り、金色に光っていました。フランチェスコ・ボッチーニの「大天使ラファエルとトビアス」はパネルに寄ると旅に出るトビアスの無事を祈る両親の願いを聞き入れて大天使ラファエルが同行したという旧約聖書外典「トビト記」の記述に本ずく図像が有り、大天使ラファエルとトビアスも古めかしい衣装を着込んでいました。サンドロ・ボッティチェリの「開廊の聖母」は我が子を抱きしめている聖母像で聖母には高貴な香りが漂っていました。サンドロ・ボッティチェリの「ヴィーナス」が有り「ヴィーナスの誕生」からヴィーナスのみが取り出されている。この種の作品はサヴォナローラが説く正統な信仰、慎み深さに対立する冒涜的で享楽的な社会を体現するものであった。」とパネルに書いてありました。サンドロ・ボッティチェリの「聖母子」は聖母マリアが我が子をしっかりと抱きしめている画像で、幼子イエスはぼんゃりと遠くを見つめていました。その他はサンドロ・ボッティチェリの「ケルビンを伴う聖母子」やフィレンツェの版画家「商人と両替商についての挿絵」ヤコボ・ダ・チェッソレ『チェスの書』よりなどを楽しんでBunkamuraザ・ミュージアムを後にしました。