『シェイクスピア・ハンドブック』(三省堂)を利用して作ったものでヴェニスの商人の荒筋を語りました。

 11時52分の各駅停車東京行きで移動を開始しました。演劇論と4年の卒業研究が待っています。車中では幸い座席を確保できたのでドミニック・ローホーさんの『「限りなく少なく」豊かに生きる』(講談社)を読みました。「微々たるもののなかには、少しだけ未知のものが含まれる。それを見つけてみよう。朝一番、数分の瞑想タイムが心を軽くする。心を軽くするにためのもっとも手っ取り早い方法は、もしかするとさっさと寝てしまい、翌朝早く起きることかも知れません。夜になると考えも暗くなりがちです。」と有りました。大学には12時半に着き、程なくティーチング・アシスタントのH君がやって来ました。二人で725教室に向います。ハンドアウト河合祥一郎小林章夫編の『シェイクスピア・ハンドブック』(三省堂)を利用して作ったものでヴェニスの商人の荒筋を語りました。ヴェニスに住むバサーニオは、財産をすり減らし、借金を返す金がない。」(中略)「ポーシアの亡き父は、金・銅・鉛の三つの箱から正しい一つを選んだ者にポーシアを与えると遺言しており、選択に失敗した求婚者は生涯独身を通さねばならない。」と箱選びが重要なテーマで有ることをお話ししました。
 4限の4年生のゼミでは最初にS君の研究発表が有り「企業における理念と哲学の必要性」と言う発表でした。経営理念に付いての説明が有り、ソフトバンクは情報革命で人々を幸せにすると言う理念を掲げているという説明でした。次はAさんの「ペロー童話とグリム童話の比較」が有り、良く纏められた発表でした。『ちくま評論選』所収の東浩樹氏の「動物化するポストモダン」を読みました。「大きな物語を喪失したポストモダンの時代に生きる人間は「生の意味」を得ることができずに動物化する。人々はデータベースの水準では「降りる」自由を確保した擬似的な人間関係を結ぶが、シミュラークルの水準では他者なしに孤独に小さな人間関係を満たし、データベース的な動物となる。」と有りました。学生の近況を尋ねたら「先週は岩手へ旅行に行ってきました。宿泊は花巻の温泉にしましたが、とても良い湯でした。宮沢賢治ゆかりの地なども見れました。」「最近はとても暑くなってきたので、夏服が欲しいと思いました。」「明日からまた新潟に戻って会社説明会に参加してきます。また面接もあるのでとてもドキドキしています。早く就活を終わらせたいです。」「就職活動によって、友人と遊ぶ時間も減っている。今日みたいに従業に来られることも嬉しく思う。早く決めて夏にはたくさん遊びたい。」と有りました。