東京ステーションギャラリーで「鴨居玲展 踊り候え」を観賞しました。

 午後は12時1分の快速新木場行きで移動を開始しました。幸い座席を確保できたので友人の岩佐倫太郎君の『印象派琳派がわかれば絵画が分かる』(舵社)を読みました。山種美術館に触れてこんな言葉が有ります。「この美術館の創立者であり、土牛の生涯を最大のパトロンであった山崎種二も、先に書いたように「絵は人柄である」の信念を持って画家を評価しました。両者は呼応して相通ずるところがあったのでしょう。現在玉種美術館は132点の土牛の作品を所蔵しています。」と有りました。赤羽で下車して東京を目指します。東京で下車して丸の内北口を出ると東京ステーションギャラリーは目の前です。美術館で「鴨居玲玲展 踊り候え」を観賞しました。900円のチケットを買って三階に上がると鴨居のポートレートが有り、なかなかのハンサムです。「夜(自画像)」は19歳の自画像で師の宮本三郎から「なぜ描くのか 何を描くか 常におのれに問いかけよ」と教えを受けていたそうで、ぞっとするような集中力を持った自画像でした。「観音様」はパネルに寄ると「仏像」を鴨居が油彩で描く例は前後なく、南方に出征し、未だ生死不明の兄の無事を祈って描いたと思われると。」と有り、なかなかのインパクトの有る「仏像」でした。「おばあさん(A)」と「おばあさん(B)」が有り老残の人間を見つめようとした鴨居の視線が明らかになり、それは鴨居が人間を見つめるよと言う鴨居のメッセージだと思ったことでした。二階に降りると「旅」が有り大きなバッグを手に、歩み出そうとする人物は、一所に留まらなかった鴨居の人生が、さながら旅のようであっただろうと示していると思いました。「踊り候え」は『感吟集』からの引用が有り憂えも/ひととき/うれしくも/思い醒ませば/夢候よ/酔い候らえ/踊り候らえと続く。と有りました。遺品一式が有り靴、ヴァイオリン、トランペット、ギターが有り鴨居が音楽を好きだったことが分かりました。大変なインパクトを受けた「鴨居玲玲展 踊り候え」でした。