サントリー美術館で「着想のマエストロ 乾山見参!」を観賞しました。

 11時41分の快速新木場行きで移動を開始しました。車中では幸い座席を確保できたのでドミニック・ローホーさんの『屋根ひとつお茶一杯』(講談社)を読みました。その中にこんな言葉が有ります。「人を悩ませるのは、人生の厳しさではありません。「退屈」と「不満」なのです。暮してみたいと思う場所を決めるときは、ぜひ、場所の広さよりもその住環境の条件を優先させましょう。そのほうがエネルギーと生きる喜びが大きなものとなります。家を取り巻く環境が素晴らしい自然に囲まれていたり、都心の2DKでも特別な眺めが見られるとすれば、退屈はしません。」と有りました。新宿で下車して都営大江戸線に乗ります。六本木で下車してサントリー美術館で「着想のマエストロ 乾山見参!」を観賞しました。先ず4階の会場に上がると「銹絵山水図四方鉢」が有り山水図が描かれていて漢詩の一節が書き込まれている焼き物で文学的でも有り焼き物でも有ると言う両面性を持った作品でした。「志野草花四方鉢」は草花が描かれている鉢で、全体的に厚手で非常に重く、全体に貫入が走っています。「赤茶碗 銘 熟柿」は褐色をした碗で良く熟れた柿の風情を見せています。「色絵定家詠十二カ月和歌花鳥図角皿十二枚」は、正月柳・鶯、二月桜・雉、三月藤・雲雀、四月・卯花・郭公、五月虚橋・水鳥、六月常夏・鵜など十二カ月の皿を集めたものでそれぞれにモチーフが違っています。「銹絵獅子香炉」は蓋の上にどこかおどけた表情の獅子が座っていて、パネルに寄ると乾山焼きでは比較的に珍しいそうです。「白泥染付金彩芝文蓋物」は緩やかな方形の蓋物で外側を芒を描いて武蔵野を想起させ蓋を開けた時の意外性を演出する仕掛けが見事な一点と有りました。「色絵紅葉文壺」は星型のようにも見える紅葉文が全体を覆う壺でなかなか斬新な作品でした。「21_21 DESINGN SIGHT」で「動きのカガク展」を観賞しました。「もしもリンゴが」と言う展示が有り全てのリンゴが落ちてしまって終わるような仕組みでした。パンタグラフ「森のゾーナロープ」は一本の樹が高速で回転しています。暗い暗幕が張り巡らされた部屋に入ると天井から三つの雨傘が吊り下げられていて、ライトが点滅していました。子供たちの観客も多かったですね。