3限の演劇論では「ロミオとジュリエットの映画史」と題してお話ししました。

 11時42分の南船橋行きで移動を開始しました。車中では幸い座席を確保できたのでドミニック・ローホーさんの『「限りなく少なく」豊かに生きる』(講談社)を読みました。その中にこんな言葉が有ります。「本物の旅人、人生を旅するものは、自分の居場所はどこにでも見つけるのに、腰を据えてとどまる場所となるとどこにも見いだせません。旅人とは、ひとつの場所に無理にとどまろうとはせずに通り過ぎていく人のこと。そういう人は、見るもの触れるものを、決して所有しようとはせずに、束の間の歓喜、小さな発見というような、とるに足らない幸せを糧に生きることを喜びとするのです。」と有りました。南越谷で下車して東武スカイツリーライン12時4分の東武動物公園行きに乗り北越谷で下車して、大学には12時20分に着き次回の演劇論のハンドアウトの「サロメ」と文学のハンドアウト夏目漱石の『明暗』を読む」の二つのハンドアウトを多文化準備室の助手のMさんに手渡しておきました。3限の演劇論では「ロミオとジュリエットの映画史」と題してお話ししました。シェイクスピアの戯曲は進化を続ける。オリヴィア・ハッセー、『ウエスト・サイド物語』、ディカプリオ……。映画が作られるたび、ロミオとジュリエットは姿を変えて今に甦るのだ。映画が発明されたのは十九世紀末、二十世紀は映画の世紀だ。その歴史が始まってシェイクスピア映画とともにあったと言っても過言ではない、オリヴィア・ハッセー、ジュリエット、レナード・ホワイティングの初々しさ、そして映画そのものの鮮烈さは、今見ても少しも色褪せていないとお話ししました。5限の卒業研究2では最初にSさんの発表が有りました。「人気アニメから見える子ども人気のある登場人物」と言う発表で人気のゆるキャラの条件を詳しく分析して解読していました。それから野矢茂樹さんの「なぜ物は落ちるのか」を輪読しました。多くの人は理解不可能のものに出会ったとき、その不安を紛らわすために、それにレッテルを貼る。そして、理解したつもりになって満足する。次は前田英樹氏の「物と身体」を輪読しました。生活者の立場からの認識論を学びました。学生の近況を尋ねたら「毎年6月は祝日がないから長く感じていましたが、今年は教育実習が有ったこともあり、あっと言う間に過ぎました。」「最近、あまりゼミに顔を出せずにすみません。就職活動で忙しかったのですが、先週、ようやく最終面接が終わり、なんとか決まりそうです。」「最近、良く巷にながれる芥川賞の話題の候補者の一人が文教の、しかも中文出身の先輩と言うことで、注目して見ていました。」と有りました。