二つの会議を終えて北浦和の県立近代美術館で「MOMASコレクション」を観賞しました。

 11時12分の東京行きで移動を開始しました。車中では幸い座席を確保できたのでドミニック・ローホーさんの『「限りなく少なく」豊かに生きる』(講談社)を読みました。その中にこんな言葉が有ります。「私のまわりだけでしょうか?どういうわけか、病気になりにくい友人たちは、みな自立していて、あっけらかんとした人が多いように思います。このような人は、たいてい自分の価値観というものをもち、社会のルールや慣習を受け入れているように見えても、実はしっかりした一線を引いていて、それらに影響されることなく、寛容でユーモアあふれる面をもっています。そして、仕事やサークル活動など、人づきあいの場でイヤな空気を感じると、それを事前に排除できる人でもあります。こういう人を「自立した人」と呼ぶのかもしれません。」と有りました。南越谷で下車して東武スカイツリーライン11時34分東武動物公園行きに乗り北越谷で下車して徒歩で大学に向います。大学には11時55分に着き会議が始まるまで35分の時間が有ります。帰路は二つの会議を終えて北浦和の県立近代美術館で「MOMASコレクション」を観賞しました。リニューアルして初めての観賞となるので期待が高まります。パウル・クレーの「古代風の二重肖像」が有り女の人の裸体が描かれていて、手の先が二重になっているので納得が行きました。オーギュスト・ルノワールの「三人の浴女」は三人の裸の女が草むらに寛いでいます。森田恒友の「会津風景」は鄙びた田園風景で木立ちの間に家々が見え、向こうには山が見えます。佐伯祐三の「門と広告」はポスターが貼ってある建物を描いたもので重厚な感じがしました。ジュルジュ・ルオーの「横向きのピエロ」は私に取って馴染みの絵画で何度も見てもその宗教性に惹かれます。高田誠の「つゆの晴れ間」は点描の作品で家々が点で描かれていて、背後には高い山が見えます。手前には田圃が有り収穫を待つような印象を受けました。小島喜八郎の「モノカゲ」は頭のような物が下の方に見え火具象で描かれていて何だか分かりませんでした。同じ作者の「風景741」は板塀の前に電車が通り抜けようとしている場面を映したもので現実には在り得ない光景となっていました。福田美蘭の「湖畔」はしっとりとした画面で湖の辺に団扇を持った女性がいて浴衣を着ていました。