東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館で「旅の風景 安野光雅 ミーロッパ周遊旅行」を観賞しました。

 午後は12時21分の快速新木場行きで移動を開始しました。車中では幸い座席を確保できたので。ジャン・グルエニの『孤島』(竹内書店)を読みました。その中にこんな言葉が有ります。「イタリアのある古い町の郊外に住んでいたとき、私は家にかえろうとして、とある狭い路地をたどった。舗装がわるく、非常に高い二つの塀のあいだにはさまれた。窮屈な路地だった。(「平野のまんなか」でなら、そんな高い塀を人は考えつかない)。季節は四月か五月だった。路地がまがっているかどのところで、ジャスミンとリラのつよい匂いが私の上にふりかかってきた。壁面にかくれていて、花は私には見えなかった。しかしその花の香を吸うために、私は長く立ちどまっていた。そして私の夜は、その匂いで香ぐわしかった。自分が愛する花をそんなにひたかくしに閉じこめている人たちを、私はどんなに理解しただろう!愛の情熱は、そのまわりに要塞をのぞむ。そのとき私は、あらゆるものを美しくする秘密をあがめた。そうした秘密がなければ幸福はないのだ。」と有りました。新宿で下車して東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館で「旅の風景 安野光雅 ミーロッパ周遊旅行」を観賞しました。シニア料金の800円を支払って42階に上がると「マルチェジーネ・ガルダ湖」が有り青く澄んだ湖が有り、山々に囲まれてひっそりしています。「ドゥオモ広場」は歴史を重ねたドゥオモ広場が有り重々しさが感じられました。「シエナ」は赤い屋根が連なっていて、その向こうに教会らしき建物が有り赤い屋根を引き立てていました。「アッシジ」は教会や家々が山の斜面に寄り添うように建ち並び、緑に覆われた中に家々が建っているのも美しいですね。「マテーラ」はパネルに寄ると石灰質の岩山を裂いた河を挟む峡谷の崖へ回れば谷を隔てて町を一望できる、という関係にある。と有りました。「マッターホルン」は青い岸壁が聳え下の方に湖が見え岸辺には家々が建ち並び絵のような光景です。「マイエンフェルト」は牧歌的な光景で緑に包まれた中に家々が有り、放牧された牛たちがいます。緑が美しいですね。収蔵品コーナーではグランマ・モーゼスの「さぁ、ボートに乗りに行こう」、同じ作者の「丘の秋」同じ作者の「ワゥ!(とまれ!)」、ホール・セザンヌの「リンゴとナプキン」、フィンセント・ファン・ゴッホの「ひまわり」、ポール・ゴーガンの「アリスカンの並木道、アルル」東郷青児の「若い日の思い出」、同じ作者の「花と虹」、同じ作者の「花と少女」などを楽しんで東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館を後にしました。