「絵を描くことは構成することなのだ。」(セザンヌ)

3限のフランス語1は順調に新しい章を読み上げて残り時間でセザンヌのビデオを見ました。パリでの生活に疲れたセザンヌは故郷のエクス・アン・プロバンスに戻ってレスタックの海を描き始めます。「僕は自然を見始めるのが少し遅かったのだ」と言う訳です。自らを「感覚の受信装置」と呼ぶ画家は「絵を描くことは対象をそのまま描くことではなく、構成することなのだ。自分が感じ取ったままに構成することなのだ。」と達観します。故郷のサント・ビクトワール山の何枚もの絵も次第に変化して行きます。徐々にシンプルな描写に変化して行くのです。ここには画面を構成するセザンヌ芸術の本質が隠されています。こうして「りんごとオレンジ」(1895)では対象を一点から見て描くという伝統的手法を破壊する「複数の視点から描かれた絵画」が誕生することになります。ピカソセザンヌを師と仰いだのも納得が行きますね。o(^0^)o