2限の「多文化理解概論」では『星の王子さま』について語りました。

takuzemi2012-12-20

 昨日は9時過ぎにバックパックに必要最低限の荷物を詰めて家を出ました。駅前広場に出ると冷たい風が吹いて大変な寒さです。駅へと続くコンクリートの階段を上がりました。武蔵野線の中では座席を確保することができません。車窓からの眺めを楽しんで時間を過ごしました。北越谷の駅から大学までは元荒川沿いの小道を歩きました。冬枯れという言葉がぴったり来る風景でした。
 助手のMさんが用意しておいてくれたハンドアウトを「多文化理解概論」の授業が行なわれる725教室にセットするために出掛けました。少々スクリーンを使う予定です。教室の暗幕を閉めておきました。いったん研究室に戻って週間朝日百科「世界の文学」、かなり長い講義録、サンテグジュペリのビデオなどを用意して725教室に戻りました。もう2限の開始までいくらも時間がありません。
 2限の「多文化理解概論」では『星の王子さま』について語りました。異化の視点、知の獲得、サンテグジュペリにおける反近代、円環的時間、壊れものとしての人間、対話による他者との関係、イニシエーションの物語、主人公の変身の場面、ユマニスム、オープンエンディングの物語・・・と沢山の文学的項目が並んでいます。これらの項目を一つ一つ丁寧に説明することに力を入れました。デビッド・アレンさんの言い方を借りるならば「ながれる水のように」授業が進んでいきました。残念ながらサンテグジュペリのビデオを観る時間は10分ほどしか残っていませんでした。