外山滋比古さんのエッセイには良質のユーモアが感じられます。

takuzemi2013-11-27

 昨日の4限の4年生のゼミでは外山滋比古さんの『思考の整理学』(ちくま文庫)に収められた2篇のエッセイを読みました。「朝飯前」と「醗酵」の二つです。外山さんのエッセイには良質のユーモアが感じられます。例えば次のような部分に、それが強く感じられるような気がします。「英雄的早起きはできないが、朝のうちに、できることなら、朝飯前になるべくたくさんのことをしてしまいたい。それにはどうしたらいいのか。答えは簡単である。朝食を抜けばいい。」(同書p.25)「答えは簡単である。朝食をぬけばいい。」という部分に著者の潔さが感じられますね。4年ゼミ生のN君は次のような感想を述べてくれました。「『思考の整理学』を読むようになりましたが、中々に面白いです。考え方を変える。生活習慣を見直すだけで自分を変えることができるという主張の一冊でした。先生が選ぶ本はやはり凄いです。」とありました。N君には褒められてしまいましたね。
 朝は武蔵浦和発8時44分の南船橋行きで移動を開始しました。通勤ラッシュの時間帯を過ぎているので、簡単に座席を確保することができました。森岡正博さんと寺田にゃんこふさんの『まんが 哲学入門』(講談社現代新書)を少々読みました。この本には第1章「時間論」第2章「存在論」第3章「私とは」第4章「生命論」と4つの章から成り立っているのですが、第4章の「生命論」が大好きなので、この章を読み直しました。「私は、私の人生というこの世に一個しかない人生によって達成可能な、この世に一個しかない誕生肯定の形をこの世で達成するために生まれてきた−−と言えるのかもしれません。」(同書p.225)とエム先生が語るところが大好きなのです。