三菱一号館美術館で「画鬼暁斎」展を観賞しました。

 11時41分の快速新木場行きで移動を開始しました。車中では幸い座席を確保できたのでドミニック・ローホーさんの『屋根ひとつお茶一杯』(講談社)を読みました。その中にこんな言葉が有ります。「人生を立て直すのに遅すぎることはありません。過去の関係を断ち、自分だけの小さな住まいに移り住むことで、私たちは年とともに増してくるさまざまな幻想、恐怖心、心身の衰えを忘れられます。新しい住まいは、自分の過去をそのまま受け止め、それを今後の人生とはっきり線引きするきっかけになります。新しい住まいとは、新たな人生のスタートを意味するのです。」と有りました。赤羽で下車して11時57分の快速大船行きに乗りました。東京で下車して丸の内南口に向います。KITTEの前の道を進むと煉瓦造りの建物が見えて来ます。三菱一号館美術館で「画鬼暁斎」展を観賞しました。先ず三階の会場に上がると「東京名所之内一覧図」が有り、当時の上野の風景が一望の元に収められています。人物も細かく描かれていて、日の丸が上がっていました。「枯木寒鴉図」は枯木に鴉が止まっている風景で寒々しい感じを受けたことでした。白瀧幾之助の「コンドル博士の像」が有り、謹厳実直な表情が建築家としての偉さを物語っていると思いました。ジョサイア・コンドルの「霊照女・拾得図屏風」は左に霊照女、右に拾得が隣で笑い掛けています。川鍋暁斎の「鯉魚遊泳図」は池の中で鯉が元気に泳ぎ回っている図で良く見るとザリガニも居て細かい描写に驚いたものでした。川鍋暁斎の「大和美人図屏風」は美しい女性が左右に配置されていて左の女性の傍らには少女がうずくまって花を花瓶に生けています。川鍋暁斎の「猫又と狸」と「動物行列」の連作は前者が猫が狂ったように手を挙げていて狸も踊りを踊っています。「動物行列」の方は犬と梟と蛙が居てユーモア溢れる作品になっています。川鍋暁斎の「極楽大夫図」は美しい女性を描いたもので、美人は心持ちのけ反っていて美しさが強調されていました。帰路は上野で下車して、東京都美術館で「大英博物館展」を観賞しました。明日の日曜日で終わりになると言うことでこれが最後の機会となりそうです。シニア料金1000円を支払って会場に入ると人々がごった返しています。「ミノス文明の雄牛飛び像」が有りパネルに寄ると牛はクレタ島で最大の動物で、社会的・儀式的に大きな意味を持ち、雄牛の置物は祭壇跡で良く見掛けると有りました。「リディア王クロイソスの硬貨」は硬貨上にライオンと雄牛が描かれて、金色に光っています。一階に上がると「ポロブドゥールの仏頭」が有り神々しいお顔をしていました。ついでに国立西洋美術館の常設展も見てみました。今日は無料閲覧日で、ロレンツォ・レオンブルーノ・ダ・マントヴァの「キリスト降誕」ピエール=オーギュスト・ルノワールアルジェリア風のパリの女たち(ハーレム)」やカミーユピサロの「立ち話」などを楽しんで国立西洋美術館を後にしました。