朝は夏目漱石の『三四郎』を精読してから切り抜けてファイルに投げ込みました。

takuzemi2014-10-23

 朝は夏目漱石の『三四郎』を精読してから切り抜けてファイルに投げ込みました。午後それから林真理子さんの『マイストーリー』を読みました。それから桜楓社の漱石作品論集成〔第九巻〕『行人』所収の伊豆利彦氏の「『行人』論の前提」を読みました。「これまで『行人』論は、そのほとんどすべてが一郎を中心に展開され、他の諸人物は捨ててかえりみられなかった。」と記しています。今風の用語を使えば「一郎を中心とした読解を脱構築すべきだ。」と言うことになりそうです。翰林書房漱石研究第14号『吾輩は猫である』所収の「『吾輩は猫である』ノート」も読みました。「パリのカフェ、キャバレーに集まったのも、フラヌール(遊民)とかボヘミアンであった。おそらく、「猫」というのは、その象徴なのではないだろうか。あちこちぶらつき、のらくらしている。」と記していて猫の性格を良く捉えていると感心しました。「個人の「矮小」な世界を越え、「私」離脱して浮遊する魂を書こうとした。それが「猫」だったのだ。
 八時過ぎに家を出て別所沼まで散歩に出掛けました。どんよりと曇った空が広がっています。肌寒いのでカーディガンを引っ掛けて散歩に出掛けました。昨日の雨で出来た水溜まりも残っていてうそ寒い感じがします。風が冷たくなってめっきり秋になったのが感じられます。いつものように埼玉県原爆死没者慰霊の碑に合掌しました。それから別所沼弁財天に賽銭を入れて柏手を打ちました。今日は久し振りにエーベカトル・ケッツアルコアトルの像に挨拶したのですが、手に何かの枝を持っているので驚いたことでした。学長の野島先生にお会いして驚きました。県庁まで徒歩で行くらしいのですね。